お花の定期宅配をはじめて10年。始めたころからいろいろなことが変わってきました。10年前を振り返って一番大きなことは花市場の変化。花屋を始めた25年前から定期宅配を始めたころは安かろう悪かろう、そうした花もたくさん市場に出てました。そう、野菜の箱売りみたいななんでもいいから市場に出荷されていた花。セリで仕入れる楽しさはそうしたお花をごそっと買って定期宅配でごそっとお届けしていたこと。びっくりするお客様の顔がうれしくて。長くとってくださっているお客様はきっとそうしたときの花のこともよくご存じのはず。それが　この10年の間に市場に入る花に変化が。B級品と呼ばれる花が年々減ってゆきここ５年ほどまえからはほとんど入っていないこと。すべてが洗練された規格品。それに伴い価格も年々上昇。生産者さんを守るため当然で悪いことではないのですが　びっくりをお届けできないさびさ。前後してゴッコラを八幡町にOPEN。定期宅配と店舗販売に。量でびっくりできないのならば面白いお花をお届けしよう。そうした思いに共感してくださるお客様、応援してくださるお客様に支えられて今があります。

1500円でこれしかお届けできないのかと　包みながらもため息の出る時も。大き目のしっかりした花でしたら数本でも包んで様になりますが　柔らかい細いお花でも素敵でお届けしたいと包むと手のひらに乗るような大きさになってしまったり。もっと華やかなお花をとリクエストいただき頑張ってみるものの　本当に花が値上がりしている現実。1本500円前後のお花がざらにあります。

こうした現実を踏まえたうえでお客様がお花を選ぶことのできない分　こちらで責任をもってお店の楽しさが伝わるエッセンスを凝縮してお届けしています。年々お花が高価なものになっていくのは今後　ますます否めないこと。それでも花のある生活、緑を身近に感じる毎日、そうしたワクワクの原動力になるご飯のように花に触れていただけたら。

伝えたいと思ったことから書いているうちに脱線していったような気配がありますが一番何を伝えたかったかというと

ゴッコラの定期宅配をあるがままに受け止めて受け入れてくださるお客様にありがとうを伝えたくて。世の流れは変化するもの、それを柔軟に受け止め受け入れていただけるありがたさ。もっと定期宅配を楽しく豊かなものにするために。どうぞよろしくお願いたします。

2020.11

定期宅配のお花